
ルームツアー動画の仕事では、本編の撮影と編集のほかに、地味だけど手を抜けない工程があります。サムネイルです。動画の顔になる1枚をどのフレームから選ぶか、文字をどう載せるか。ここで意外と時間を使っていることに気づいて、ある賃貸物件のルームツアー案件で、この工程をClaude Codeに任せてみました。
動画3本から「ベストの1枚」を選んでもらう
やったことはシンプルです。撮影済みのルームツアー動画3本をClaude Codeに分析してもらい、部屋の広さや明るさがいちばん伝わるフレームを候補として挙げてもらう。人間が全編をスクラブしながら「どこで止めようかな」と探していた作業を、まず機械の目でふるいにかけるわけです。
面白いのは、ここで僕の仕事がなくなるのではなく、「選ぶ目」に集中できるようになることでした。挙がってきた候補から最後の1枚を決めるのは自分。物件の魅力がいちばん出ている瞬間はどれか、という判断にだけ頭を使えばいい。探す時間が消えて、決める時間だけが残る。この感覚は一度味わうと戻れません。
9:16サムネイルへの仕上げもAIで
選んだフレームをもとに、縦型(9:16)のサムネイルに仕上げる工程も画像生成AIに任せました。参考にしたいデザインの雰囲気を伝えて、文字の載せ方まで含めて生成してもらいます。
最初の生成では、文字が端で見切れる問題が出ました。ここで効いたのが、指示の出し方を変えることです。「いい感じにして」ではなく、文字の位置・余白・サイズを設計図のように指定する「仕様書型」の指示に切り替えたところ、見切れゼロの完成版が一発で出てきました。AIへの頼み方は、ふわっとしたお願いより、プロとして持っている完成イメージをそのまま言語化するほうが強い。これは映像の現場感覚がそのまま活きるところです。
時短の正体は「往復の削減」だった
振り返ると、この仕組みで削れたのは作業時間そのものというより、「探す→迷う→やり直す」の往復でした。
- フレーム探しのスクラブ作業 → AIが候補出し、自分は選ぶだけ
- デザインの試行錯誤 → 仕様書型の指示で、狙いどおりの1枚が出る
- サイズ違いの作り直し → 最初から9:16で生成する
浮いた時間は、そのまま撮影と編集——つまり動画そのものの質に回せます。サムネイルは動画の入口ですから、ここが早く・良く仕上がるのは案件全体にとってプラスしかありません。
小さな工程こそ、AIの出番
「AIで動画制作を効率化」と聞くと大掛かりな話に聞こえますが、実際に効くのはこういう小さな工程からです。撮影や構成といった、人の目と足でしか作れない部分はしっかり自分でやる。その周辺にある定型的な工程を、ひとつずつAIに預けていく。この積み重ねが、制作全体の体力を確実に軽くしてくれます。
動画制作の現場にAIをどう取り入れるか、具体的な工程の相談から乗れます。お問い合わせからどうぞ。あなたの現場の「地味に時間を食う工程」、一緒に見つけましょう。
