
朝からパソコンの中で、いくつもの案件が同時に動いている日があります。動画営業ツールの調整、補助金チェックの確認、サムネイル生成の候補出し。それぞれ別のプロジェクトなのに、Claude Codeに相談しながら次々と手を入れていく。そんな一日の終わりに作業ログを見て、ぞっとしたことがあります。今日はその話です。
ファイル75件、コミット1件
ある日の記録では、8つほどのプロジェクトで合計75件のファイルが更新されていました。それだけ動かして、Gitのコミットは1件。別の日には、Claude Codeと48回セッションを重ねて、ひとつのプロジェクトだけで119件のファイルが動いたのに、コミットは0件でした。
作業は間違いなく進んでいる。でも、「どの状態が動く状態だったか」の記録がどこにもない。翌朝「昨日どこまでやったっけ」となったとき、頼れるのがうろ覚えの記憶だけになる。AIとの会話履歴は残っていても、コードの節目はコミットにしか残らないのです。
AIと並走する開発ほど、区切りが消える
原因ははっきりしています。AIに気軽に相談できるぶん、会話のテンポで作業がどんどん流れていくのです。「ここ直して」「次これ」「ついでにあれも」——気づけば一つのプロジェクトから次のプロジェクトへ。複数の小さな火を絶やさないようにくべ続ける感覚で、コミットという「立ち止まる動作」だけが置き去りになっていく。手が速くなった時代の、新しい落とし穴だと思います。
記録が自分を助けてくれた日
逆に、記録の力を実感した出来事もあります。以前、コードに直書きしてしまっていた認証トークンに気づいて、除去した上でコミットを残したことがありました。このとき「いつ・何を直したか」がログにきちんと残っていたおかげで、あとから自分の対応を正確に追うことができたのです。記録は、未来の自分への申し送りなんですよね。
「まとめてコミットして」と頼むだけでいい
いま実践しているのは、拍子抜けするほど単純な習慣です。作業がひと区切りついたら、完成度を気にせずコミットする。それも自分で打つのではなく、Claude Codeに「今日の変更をまとめてコミットして」と頼むだけ。エラーがひとつ直った、画面が整った、そのくらいの単位で構いません。こまめに5件のコミットを残せた日は、振り返りにかかる時間がまるで違いました。
AIと一緒に何本ものツールを育てる働き方は、これからもっと当たり前になります。だからこそ、派手な機能より先に、この地味な一手を仕組みにしておく。翌日の自分が「よし、ここからだ」とすぐ走り出せるように。未来の自分を助けるのは、今日の小さな記録です。
複数案件を並行して回す進め方や、AIを取り入れた開発の習慣づくりについては、お問い合わせからお気軽にご相談ください。
